このお話は婿入り先の料理屋で、姑マンをどうやって攻略するかについてのダイアリー。
なので、愚痴っぽくなることは許してね。
この世界の誰かに励ましてほしー
決まってないと気がすまない
お歳暮の季節。
最近はグッと数が減ったけれど、年末に届く丁寧に包装された箱の中身には、なんとなく心がときめく。
しかし、そんなお歳暮にも姑マンらしさがほどばしります。
姑マンらしさ…
今回の姑マン取り扱い説明書 第三項目。
【物事が確定しないと不安になる】
毎年恒例のように送られてくるジュースやお菓子の詰め合わせの場合、どれが誰の物か、一つ一つ油性ペンで書き込んで分けるという『儀式』が行われます。
ここでは、どれが欲しいかを1つずつ取り分けていくドラフト会議のような駆け引きが存在するのです。
そもそも甘い物にそこまで執着のない婿どのにとっては、『どっちでもいい選択』でも多少の忖度と勘ぐりを働かせて選ばなければならないので、とても面倒くさい。
ただ、これは割り切れる物の話だから、まだ簡単な方なのです。
等分することが難しい物の場合は、もっと『なんじゃそりゃ』という展開が僕たちを待ち受けます。
例えば果物を切り分けるとき、
完全な等分で切り分ける事がとても難しいのは言うまでもありません。
しかし、姑マンにとっては大きさの違いはそれこそ大きな関心事で、損をしたくないという気持ちを全面に出してくるのです。(顔に)
ただし、自分で一番大きい物を選択するのははばかられるのか、女将さんに選択権を委ね選んでもらうというのが恒例の解決策。
結局みんな分かっている事なので、姑マンに一番大きい物を渡してから、残りを分けるというのが毎回のルーティーン。
不確定要素に不安を覚えるのは、なにも自分のことばかりではありません。
お店でお客さんに料理を出す際にも、
「こっちの方が多いか…どうしよう」
と料理の取り分けに逡巡する姿を横目に、仕事をしなくてはいけません。
そんな時も、女将さんに解決してもらわなければならない、難問のようで…
自分で最終決定が出来ない姿は、見ていて虚しくなることもしばしばシュポシュポ。
このように優柔不断が時々やってくる姑マンが、数年前、日立のCMを見て言った一言がとても印象的でした。
このCMは、日立が暮らしに必要な水の量をITで管理調整し、安定的にコントロールするシステムを開発しているという内容。
その中で、主演の佐藤浩一さんが所々で人の物を見ては、
「あれ?そっちの方が多くない?」
と呟きます。
これを見て姑マンは、
「こういう奴いるよなぁ」
( … )
この時ばかりは、どう相づちを打っていいのか分からず、なんとも言えない表情をしてしまいました。
(いやそれ、あんたやん…)
心の中で、10人くらいの僕が総ツッコみしたあと、
「そうですね」
と声を絞りだすのが精一杯でした。
このあと、世界が微妙な空気に支配されたのは言うまでもありません。
姑マンを攻略するには、まだまだ時間と我慢が必要そうです…
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