姑マンのトリセツ 第三話: 修行

姑マンのトリセツ 第三話: 修行

このお話は婿入り先の料理屋で、姑マンをどうやって攻略するかについてのダイアリー。
なので、愚痴っぽくなることは許してね。
この世界の誰かに励ましてほしー

今までのお話はこちらから

修行って大変なイメージですよね

店を継ぐと伝えた後、僕には決めていることが一つ。

それは外へ修行に出ること。

とにかく料理を始めるにしては、スタートが遅い。
実力をつけなくては、この空風すさぶ現代を生きてはいけない。

なんてプロジェクトXじゃあるまいし、重たいわね!
と思われるかもしれないけれど、本当にそう思っていたし、やるからには本物になりたい。

内側の世界だけで、自分を限定したくなかった。

実際、修行先の親方には、

『先代から後を継ぐときには、何も変わっていなくとも必ず味が落ちたとか言われるもんだよ。圧倒的な実力をつけなきゃダメ』

と言われました。

とにかく修行に出て、自分を追い込まないといけない気がしたのです。

追い込まれないと本気を出せない自分の性格は、熟知しているつもりだったので。

修行が終わってから知り合った人たちには、

『やっぱり修行しないと継がせてもらえなかったの?』

とか、

『修行ってやっぱり大変なんでしょう』

とよく言われますが、
修行時代は最高に楽しかった。

修行に関しては、むしろ姑マンは外に出るとは思ってなかったようです。

しかし修行は外に出なければ何も意味が無いと、『将太の寿司』とかの料理マンガを熟読してきた自分は信じていました。

でも今料理人になった自分が考えても、『将太の寿司』のように、お客さんの気持ちになって考えるマインドはすごいの一言。

こんな料理人になりたい、と今も新たな気持ちにさせられます。
 
 
とにかく、自分の意志で修行に出るのだから、何でもやろうという気持ちだった。

過酷で、はじめは皿洗いから…

みたいなイメージがあるけど、
修行先の親方はなんでもやらせてくれる人だったので、いきなり鯛を捌かせてくれた。

玉子焼きも上手にできるまで何十本と焼かせてくれた。

自分を雇った分の売上をどうやって増やすか、みんなで一緒になって考えた。

僕にとって最高の環境だった。

ここから約5年。
修行としては短いけれど、2軒のお店にお世話になって、ギュッと濃い一日一日を過ごすことができました。

和食の仕事の基本的なことは一通り出来るようにさせてくれました。

そして…

婿どの is Back!
新しい息吹を吹かせたいと意気込んで戻ってきたのです!

しかし!
ここから姑マンとの静かなたたかいが始まるのでした…

〜プロローグ終わり〜

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