姑マンのトリセツ 第二話: 伝える

姑マンのトリセツ 第二話: 伝える

このお話は婿入り先の料理屋で、姑マンをどうやって攻略するかについての日記です。
なので、愚痴っぽくなることは許してね。最初のお話はこちら。この世界の誰かに励ましてほしー

最初は喜んでくれたはずなんだ

彼女と結婚する!と決めた瞬間から、今やるべき事は何だろうと、頭の中の回転がものすごいスピードでグルグル。

両親への報告、仕事の整理、自分のやりたいことや、これから先のプラン。

割とマイペースな自分の性格からは想像できないほど、次への行動に自然と体が動く。
「突き動かすもの」というのはこういった感覚なのでしょうか。

とにかく、両親への報告は早い方がいいと思い、次の日には「話があるから会いに行く」と連絡を。

そのメールの文面だけで両親はなんとなく察したようで、家に帰った時の母の表情はとにかく固く、親の直感はすごいなぁと感じましたね。

父親の帰りを待って、自分の思いを伝えてると…

間髪入れずに

『そうか、お前の好きにすればいい』

と親父。

『本当にやりたい事が出来た時に、それをやらせてあげるのが親の仕事。兄貴にもそうした。』

ってなんだよ親父、カッコイイじゃん。

心の中が感謝の思いで一杯になった。

見えない手でそっと送り出されたような気がした僕は、 ”もう一人の親父” にもすぐに会いに。

こちらも『何事か』と、硬い表情。

「この店を継がせて下さい…」

驚く彼女の両親。

『それは結婚するということでいいんだな』

「はい」

この時、お義父さんの目には涙が溜まっていた。

僕にはそう見えた。

心から喜んでくれている、その時はそう思っていた…

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